・Book Baton
遅くなりましたけど、id:ain_ed さんから届いた Book Baton に回答してみます。森博嗣作品のみにしてしまうことも考えましたが、範囲を広げてミステリ系中心にしてみました。質問項目は以下のとおりです。
・持っている本の冊数
・今読みかけの本 or 読もうと思っている本
・最後に買った本(既読、未読問わず)
・特別な思い入れのある本、心に残っている本(5冊まで)
・次にまわす人(5人まで)
- 持っている本の冊数
手元にある本は少なくて、ざっくりと200冊くらい。過去何度か蔵書を処分しなきゃいけないこと(引っ越しとか)があって、その度にごっそりと売却。今考えるとかなりもったいないですね。最近は買うより借りる方が多いです。
- 今読みかけの本 or 読もうと思っている本
- 作者: 藤原伊織
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2005/04/15
- メディア: 文庫
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- 作者: 藤原伊織
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2005/04/15
- メディア: 文庫
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藤原伊織と言えば『テロリストのパラソル (講談社文庫)』や『ひまわりの祝祭 (講談社文庫)』の印象が強いですが、今作もまた楽しませてくれます。荒唐無稽な設定にもかかわらず、そんなことは気になりません。軽妙な文体と相まって、どんどん先に進んでしまいます。そしてしっかりアツさや感動も用意されてます。想像してた以上におもしろいです。
- 最後に買った本(既読、未読問わず)
- 作者: 森博嗣
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2005/06
- メディア: 単行本
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『スカイ・クロラ』、『ナ・バ・テア』に続く、シリーズ3作目。相変わらずきれいな装幀。ぜひともハードカバーでそろえておきたい作品たちです。『スカイ・クロラ』の時からそうだったんですが、あまりにも表紙が美しすぎて、眺めてるだけで満足してしまいます。そのせいで、実際に読み始める気になるまでかなり時間がかかります。『スカイ・クロラ』なんかそれこそ3年くらいページを開けませんでした(笑)
- 特別な思い入れのある本、心に残っている本(5冊まで)
- 作者: 森博嗣
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1996/04/03
- メディア: 新書
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まずはコレでしょう。言わずもがなの、大好きな1冊です。あまりにも好きすぎて、このはてなダイアリーのタイトルなんて、そのまま何のひねりもなくパクってます (^^; 今でも折に触れ読み返してます。犀川、萌絵、四季を創出した時点でもう、あらかた成功は約束されたようなもの。それくらいキャラとその思考や会話、怜悧な表現がすばらしい。S&M シリーズ第1作(実際に書いた順番では4作目だけど)、そしてデビュー作にもかかわらず、シリーズ最終作『有限と微小のパン (講談社ノベルス)』と双璧をなす作品に仕上がってると思います。森博嗣作品を好きになれるかどうかの試金石ですね(笑)
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- 作者: 島田荘司
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1994/06/06
- メディア: 文庫
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島田荘司の「御手洗」シリーズも大好きです。『占星術殺人事件 (講談社文庫)』や『異邦の騎士 改訂完全版』にしようかとも思ったんですが、レオナの登場や後の大作路線の端緒として、この作品を上げます。猟奇的な描写や過去の伝奇との融合など、以降のシリーズに見られる様々な要素が全部入ってます。タイトルの語感も好きです。
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- 作者: 東野圭吾
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1988/07/07
- メディア: 文庫
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乱歩賞を受賞した、東野圭吾のデビュー作。中学生の頃、刊行直後にハードカバーで読みました。初めて読んだ国産現代作家の推理小説です。それまでは翻訳モノや国産古典モノばかり読んでましたが、この本を読んでからは視野が広がりました。大きなきっかけを与えてくれた作品です。初期の頃は本格推理モノが多かった東野作品ですが、それでもこの作品から既に、後の『秘密 (文春文庫)』や『白夜行 (集英社文庫)』にもつながる心情描写や切なさが見受けられます。そして彼はどの作品においても話の展開がうまい。ストーリーテリングの妙を味わえます。ちなみに自分の中での話のうまさツートップは、宮部みゆきと東野圭吾です。
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- 作者: 京極夏彦
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1998/09/14
- メディア: 文庫
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京極堂シリーズ第1作。ここに載せてるのは文庫版へのリンクですが、読んだのはあのぶ厚くて重い、ソフトカバー版です。持ち歩くのが大変でした。いや、文庫でもそうですが (^^; 目眩く京極ワールドへの入り口。あやかしの雰囲気、立ちまくってるキャラ、催眠術にかけられてしまうかのような長広舌、特異な現象と独特の描写、そして、衝撃のトリック! かなりの満腹感を味わえます。そう言えば当時、あのトリックについて周囲で議論になったことがあります。果たしてアレはどうなんだと。でもアレも含めて作中世界が綿密に構築されてるので、最終的にはアリってことに落ち着きました(自分は当初からアリ派)
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- 作者: 原りょう
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1995/04/01
- メディア: 文庫
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和製ハードボイルドの金字塔と言っても過言ではない、探偵・沢崎シリーズの第1作であり、原りょう(←ほんとは「寮」からウ冠を取った漢字)のデビュー作。残念ながらかなりの寡作で、作品は他に『私が殺した少女 (ハヤカワ文庫JA)』、『さらば長き眠り (ハヤカワ文庫JA)』、『愚か者死すべし』の3つの長編と、短編集『天使たちの探偵 (ハヤカワ文庫JA)』、そしてエッセイ集『ミステリオーソ―映画とジャズと小説と』しかありません。そのどれもが、全部丸ごと大好きです。いや、作品が好きって言う単純な事象ではなく、もう彼の書く文章自体に惚れ込んでます。かつてこんな日記を書いたこともあります。自分の中での文章好きランキングでは、氏がトップです。森博嗣ですら2位なんです。前述の『すべてがFになる (講談社ノベルス)』と並び、絶対に外せないシリーズ作品です。
- 次にまわす人(5人まで)
控えめに、こちらのお2人に回してみます。よろしければー。- id:gin_iro さん(ネット環境整ったらぜひ!)
- id:rie-zo さん(今度はこちらから送ってみますー 笑)
以上、ミステリ系中心 Book Baton でした!
ちなみに思い入れのある本については、当初この2〜3倍くらいのテキスト量になってました。でもさすがに長すぎるんで、赤裸々な部分も含めてその辺はばっさりカット。「思い出は心の中にしまっておくものさ、フッ」(詠み人知らず)