・終わったあとはベッドの上でぐったりです

昨日の続きです。痛そうな描写が多いです。長いけど別にオチはありません。
診察室に入り、仕事は午後であれば都合がつけられることを説明しました。そして、いつ施術するかはともかく、その後の治療期間はどれくらいになるかを確認したい旨話しました。
「じゃあ、もう1回ちゃんと診てみましょう」
促されるままベッドに腰掛け、患者用の椅子に右足を乗せます。患部の周りをぐりぐり触診。痛いです。かさぶたを直接ぐにぐに触診。うぅ、痛てぇ……。
「もしかしたらそんなに酷くはなってないかも。もう取れるかな。縫わなくても大丈夫そうだし、今日取っちゃいましょう」
え? え? え? ここでこのまま? そんなちょっと待ってこっちにも心の準備g
「ちょっとピンセット持ってきて!」
看護師さんが袋を開けてピンセットを取り出しました。やばい、本気だ。


「じゃ、ちょっとはがしてみるからね」
は? 無理矢理ピンセットで? ちょっとそれは痛いんじゃないかな……ぐいっ。ぺりっ! ぅ痛てーーー!!! いきなり何してくれますか! 右足硬直です。思わず足を引いてしまいます。
「あぁ、痛くて足が逃げちゃいますねー」
優しい笑顔で言いながら、でも結構な力でがしっと右足全体を抱え込む看護師さん。その間もぺりぺりは続きます。患部からは血が、顔からは脂汗が出てきました。マジで痛い! 握りしめた右手の拳、食いしばった歯、右足の看護師さん……全部の感触が遠のいていきます。患部一点集中。
なんとか半分くらいまで済んだところで、ちょっと行き詰まりました。ピンセットで引っ張ってもはがれません。もちろん先生が力を込める度に激痛です。見てる看護師さんも引いてます。
「あぁ、これは見てるだけで痛そう……大丈夫ですか? すごく痛いですよね? 先生、ちょっとこれは……」
看護師さん、優しい言葉をありがとう ・゚・(ノД`) でも先生は止める気無いみたい。なおもぐいぐい。
「うーん、取れないな」
かさぶたを離す先生。お、小休止? 足首付近が全体的にじんじん痛みますが、文字通り引きちぎられる痛みは和らぎました。でも、半分はがれたこれはどうすんだろ……?
「ハサミちょうだい! 先がとがってるヤツ!」
はぁ!? 今度は何すんの!!!???
「足押さえて!」
再びピンセットでかさぶたをつかみ、引っ張り上げてめくります。そしてくっついてるところにハサミを当てて、チョキ! チョキ! チョキ! 看護師さんビックリ!
「えぇ! 先生……!」
俺もビックリ! さっきまでの痛みはプロローグだったのか……。とか冷静に考えてる余裕はもちろん全く無しっ! ただただひたすら痛いです。あまりの痛みに視線を動かすこともできません。結果的に患部が切られてるところをガン見。切られるタイミングが分かってますます痛い。
救急車で運ばれ、ぱっくり開いたいくつもの顔の傷をぐりぐりされたときも痛かったですが、あれは意識がもうろうとしてたのが救いでした。でも今度は違います。あまりにリアルな激痛に、再び滲む脂汗と、思わず漏れるうめき声。
とにかく痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い。と、まるで西尾維新のような表現をしてしまいそうな感じ。1「チョキ」=1「痛い」みたいな? 何を言ってるんだ俺は。マジイタイツライイタイツライイタイツライイタイツライイタイ。
「せ、先生……ちょっと……休憩しませんか……」
青息吐息。気息奄々。嘆願してしまいました。
「大丈夫、もう少しだから」
いやいやいや、俺はあんま大丈夫じゃないんですけど!
「痛かったら局部麻酔するよ。まぁもう少しだけど」
それは痛くしないための事前措置なのでは!? おかしいな、俺、何かしたかな。それとも先生の機嫌? なんてことを考えて気を紛らわせつつ、ひたすらハサミが止まるのを待ちます。あぁ、やっと終わりの方に来た……もうすぐ解放されるのか……ブチッ! 痛っっってぇぇぇぇぇ!!!!!!
最後、周囲の肉を道連れに陥落したかさぶた。痛みも強烈でした。でも、これでほっと一息。改めて全身にかなり力が入っていたことに気づきました。右足はまだ硬直してます。足首周辺は強烈にジンジンしてます。それでもとりあえずこれで痛いのは終わったかな。
「脱脂綿と消毒ちょうだい」
うあぁぁぁぁ。今度は患部をぐりぐりですかぁぁぁぁ。また看護師さんが引いてます。
「これも痛そう……頑張ってくださいね……」
はい、頑張ります ・゚・(ノД`)
消毒のあと、患部にほわほわのガーゼみたいなのを当て、上から防水シートみたいなのを貼り付けて終了。右足が震えてます。患部がズキズキ痛みまくってます。ジーンズの裾が軽く上に当たっただけでも痛いです。右足に体重をかけるとさらに痛いです。骨折とか打撲とか挫創とかいろいろ痛い目に遭いましたけど、今回の措置がダントツです。痛さレベルがハンパ無い。突き抜けてました。
て言うか、一夜明けた今日もまだ痛いんですけどね。
とりあえず次回の診察は明後日にしてもらいました。来週からなら毎日でも通えたんですけど、今週は金曜しか時間が取れないもので。つーか先生、いきなりすぎっす。
施術前は普通に歩けてたけど、今はまだちょっと無理。どうしても右足を引きずるような感じになってしまいます。
診察室に入るときは元気だったのに、出てくるときは脂汗かいてぐったりとしながら右足をかばって歩きにくそうにしてる俺を見て、待合室の人たちが怪訝な顔したりぎょっとしたりしてたのが、ちょっと可笑しかったです。皆さんはきっと大丈夫、こういうのはそうそう無いと思うからっ! 内心そんなエールを送りつつ、病院をあとにしました。
帰宅後、何度も犬に飛びつかれ、その度に激痛に見舞われたのはまた別のお話。