・備忘録 - 農業体験実習生 怒りの告白

表面上はあくまでも「農業体験実習生募集」としか言わず、でも実は「農村花嫁」をゲットしようという、町ぐるみの計画。同じような事情を抱える地域は多いだろうけど、この町の無理矢理な行いは酷すぎる。

お父さんは「実習生というのはあくまでも表向きで、この町では嫁さんということなのです。あなたは何を言っているのか」と取り合ってもくれませんでした。

しかも「息子が、あなたの履歴書の写真を見て気に入ったからOKを出した。役場もOK、私もOK。何でそんなに実習生にこだわるのか。農業が好きなら、この町がもってこいではないですか」とまで言い出す始末でした。

私が「困ります」と言うと息子さんはびっくりしたような顔で「なんで拒否するの、実習生で来ていながらなんで?」と逆に私を責めるような感じで言ってきました。「私は農業実習に来ているのです。勉強しに来ているのです」と言い返すと「あなたにはそういうことでなく、この町や家のしきたりを学んでほしい。役場も父もそれを望んでいる」と言い始めました。

「私はここで結婚する気はない」と言うと「この町に来るということは農家の嫁になるということだろう」と憤慨し、「結婚する気がないのなら、もう面倒は見られない。出て行ってくれ」と言われる始末。

役場でも対応はつっけんどんなものだった。

「農業体験実習というのはそういうもの。農家なんて一人でできるものではない。農業をやりたければお嫁さんになるしかない。どうしてそういう想像が働かなかったのか。想像力が薄いあなたの方が悪い」

つまりは、だまされた方が悪いということなのである。

募集要項にはそんなこと書かれてないのに、逆にそれに対して想像力働かせないとダメって何? 「絶対儲かるから投資して」ってセリフを信じてお金取られても「そんなの騙される方が悪い」ってのと同じ論理? この閉鎖空間、おかしすぎる。こういうのが当たり前だと思える感覚が恐い。
うちの実家の辺りも農家が多くて、この記事を読んでちょっと心配になりました。あとで実家に電話して聞いてみよう……。