・Pangea VR plug-in

QuickTime に含まれている様々な仕様の中の1つに、「QuickTime VR」という技術があります。画面をドラッグすることにより、画像をパノラマ的にスクロールさせることができる機能です。データと作り方次第では、上下左右360度、自由に視点移動が可能な世界も表現できます。単純なパノラマ表現とは少し違いますが、アップルの「ハードウェア・ギャラリー」でもこの機能が利用されています。
タイトルの「Pangea VR plug-in」は、この VR 画像を QuickTime より高速にハンドリングすることができる、 Mac OS X 用のブラウザプラグインです。どれくらい違うのか気になって、ダウンロードページから落としてみました。インストール後にサンプルページを開いてみると、視点移動のなめらかさにびっくりです! 高解像度データをフルスクリーンで表示しても、全くストレスを感じません!

You can view full-screen panoramas at frame rates typically in the 150 to 350 fps range !

このうたい文句はダテではなかったようです。
例えばサンプルとして紹介されてる「The Panorama Journal」では、JavaQuickTime VR、Pangea VR それぞれで同じパノラマを開くことができます。比べてみると一目瞭然。Pangea VR のなめらかさは驚異的です。その上 CPU の利用率も低いし。OpenGL でも使ってるのかな?
それに Technical Info を見ると、QuickTime VR として作られたファイルと完全に互換性があることが分かります。作り手が HTML を記述する際、「embed」タグの中に「type="application/pangeavr"」と追加するだけで、自動的に Pangea VR でパノラマが開かれます。お手軽です。
QuickTime VR 自体(たぶん)そんなに使われてるわけではないですけど、もし自分でページに埋め込むときは、きっと Pangea VR 用のリンクも用意します。この快適さはすごすぎます。
ちなみに前述の「ハードウェア・ギャラリー」のファイルを Pangea VR で開くと、結構おもしろい表示になります。興味のある方は、テキストエディット等で下のソースを HTML として保存し、Safari で開いてみてください。いろんな角度から見た iPod shuffle の画像が出てきます。こうした素材をいっぱい用意して、ああいうファイルを作ってるんですね(笑)

<html>
<head></head>
<body>
<embed type="application/pangeavr"
pluginspage="http://www.pangeasoft.net/pano/plugin/downloads.html"
src="http://images.apple.com/hardware/gallery/media/ipodshuffle_480_jan2005.mov"
width="480" height="540" controller="true" autoplay="true" cache="true"> 
</body>
</html>